てげてげ日記

YASU@日記的生活

現実感がない

肌寒さで目覚める。まだ9月中旬だというのに、いったい残暑はどこへ行った。時計を見ると午前5時半。布団の中でしばし微睡み、8時に家を出て近所の<マクドナルド>で朝マック。食後のコーヒーを喫しつつ、読みさしの新書を読み終える。

倉下忠憲著『すべてはノートからはじまる あなたの人生を開く記録術』(星海社新書)。ノート術の実用的ノウハウというより、哲学的というか自分を見つめ直すというような、興味深い内容だった。文章の伝達可能性とか、記録によって得られるものとか、重要な示唆も多し。

引き続き、これまた読みさしの Tak. 著『アウトライナー実践入門』(技術評論社)読了。とても目を開かされる内容だった。アウトライナーを巡る二つの誤解について知ることができた。アウトライナーは事前に構造を決めて文章を書くツールでも、アイデア発想ツールでもない。トップダウンボトムラインを行き来し(本書では「シェイク」と称する)、構成段階で湧き出るアイデアを取り込みつつ(最終的なプロダクツである)文章を育てていくという方法論を教えてくれる。こんな使い方があったのか。

ここで午前10時。長っ尻は嫌われるのでマックを後にする。コンビニに寄ってから帰宅。今日は昼に映画に行こうと思ってたが、これから繁華街のシネコンに行くというのが、自分にはカロリーが高くて億劫になってしまった。やっと観たい映画が次々と封切りされるようになったのに…。あと、自分は映画は仕事終わりにレイトショーで観るものだったから、コロナ禍でレイトショー中止になって以来どうも映画館から足が遠のいてしまっている。

そんな訳で帰宅後も読書三昧。途中、午睡を挟みつつ。新たに読み始めた管啓次郎著『本は読めないものだから心配するな』(ちくま文庫)が面白い。読書にまつわるエッセイ集なんだけど、著者は詩人ということもあって散文詩のような味わい。コトバの粒々が心地よい。目次を見ても小見出しが一切載ってないのも新鮮。うねうねコトバのグルーヴを愉しむ一冊。

さて 9.11 米同時多発テロから今日で20年。あの事件はぼくの20代最後の日に起こった。世界貿易センターのツインタワーに旅客機が突っ込んでいく場面や、崩れ落ちていくビルの映像は、まるでハリウッドのディザスター映画の一場面のようで現実感がなかったのを憶えている。そうかもう20年経ったのか。そして明日ぼくは50になる。こちらも現実感がない。